資産運用の相談先の一つとして、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に注目する人が増えている。
IFAに興味を持っている人の中には、「IFAに相談するメリット・デメリットを知りたい」「相談料は無料なのか」「証券会社やFPと何が違うのか」と疑問を感じている方も多いだろう。
IFAは、金融商品仲介業者として証券会社などの所属金融商品取引業者等の委託を受け、有価証券売買の媒介や募集の取扱いなどを行う相談先だ。銀行や証券会社の社員ではない一方で、提案できる商品やサービスは所属金融商品取引業者等の範囲に左右される。
今回の記事では、IFAに相談するメリット・デメリット、料金の仕組み、相談までの流れ、相談先を選ぶときの確認ポイントを解説する。
自分に合ったIFAの見つけ方も紹介しているため、これから資産運用を始めたい方や、資産運用の相談先を比較したい方は参考にしてほしい。
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IFAに相談するメリット・デメリット

IFAは、金融商品仲介業者として登録を受け、証券会社などの委託を受けて金融商品の提案・仲介を行うアドバイザーだ。
資産運用について相談できる専門家には、証券会社の営業担当者、FP、保険代理店の担当者などもある。IFAを選ぶべきか判断するには、それぞれの違いを理解しておく必要がある。
まずは、IFAに相談するメリット・デメリットを確認していこう。

IFAに相談するメリット
資産運用の相談先としてIFAを選ぶメリットとしては、主に以下の3点が挙げられる。
- 個別の金融商品を含めた具体的な相談ができる
- 複数の所属金融商品取引業者等の商品・サービスを踏まえて相談できる場合がある
- 長期的にポートフォリオの見直しやリバランスを相談しやすい
個別の金融商品を含めた具体的な相談ができる
IFAは、金融商品仲介業者としての登録を受けた法人や個人に所属し、証券会社などから委託を受けて金融商品の提案・仲介を行う。
一般的な資産運用の考え方だけでなく、投資信託、株式、債券などの具体的な商品について説明を受けられる点は、IFAに相談するメリットだ。
ただし、提案できる商品は、IFAが所属する金融商品取引業者等の取扱商品やサービスによって異なる。相談時には、どの証券会社の口座を使うのか、どの商品を提案できるのかを確認しよう。
気になる商品がある場合は、商品名、目論見書、保有状況、購入目的などを伝えると、より具体的に相談しやすくなる。
複数の選択肢を踏まえて相談できる場合がある
IFAは、特定の銀行や証券会社の社員ではないため、金融機関の営業担当者とは異なる立場から相談できる場合がある。
IFA法人によっては、複数の証券会社と業務委託契約を結んでおり、複数の所属金融商品取引業者等の範囲から商品やサービスを比較できることもある。
一方で、IFAも報酬を得て事業を行っているため、完全に利害関係がないわけではない。取引手数料や信託報酬などから報酬を受け取るケースもあり、提案内容と報酬体系の関係を確認することが重要だ。
「中立的だから安心」と決めつけるのではなく、複数商品の比較、リスク説明、手数料の開示が丁寧かを見て判断しよう。
長期的にポートフォリオの見直しやリバランスを相談しやすい
資産運用は、商品を購入して終わりではない。相場環境、ライフイベント、収入や支出、リスク許容度の変化に応じて、資産配分を見直す必要がある。
銀行や証券会社では、担当者の異動や転勤によって相談相手が変わることがある。一方、IFAは転勤のない担当制を掲げる法人もあり、同じ担当者と長期的に相談しやすい場合がある。
ただし、IFAであっても担当者の退職や法人側の体制変更は起こり得る。長期相談を重視する場合は、フォロー頻度、担当者変更時の対応、法人としてのサポート体制も確認しておこう。
IFAに相談するデメリット
一方、IFAへの相談を検討する際は、以下のデメリットも理解しておきたい。
- 商品購入時・保有中・売却時に費用がかかる場合がある
- 大手金融機関と比べて組織規模が小さいことがある
- 自分に合うIFAを見極めるのが難しい
商品購入時・保有中・売却時に費用がかかる場合がある
IFAへの相談料は無料でも、金融商品を購入・保有・売却するときに手数料や費用が発生する場合がある。
たとえば、株式の売買委託手数料、投資信託の購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額、債券や仕組債の実質的なコストなどは、商品や証券会社、取引コースによって異なる。
ネット証券で自分で取引する場合と比べて、IFA経由の取引コースでは手数料体系が異なる場合もある。相談前に「相談料が無料か」だけでなく、「取引時や保有中に何の費用がかかるか」を確認しよう。
大手金融機関と比べて組織規模が小さいことがある
IFA法人は、大手銀行や大手証券会社に比べると組織規模が小さい場合がある。
「小さい会社に相談して大丈夫なのか」「万が一トラブルが起きたらどうなるのか」と不安に感じる人もいるだろう。
ただし、IFAは原則として顧客から直接、金銭や有価証券を預かる立場ではない。顧客の口座や資産は、委託元の証券会社などで管理される。
また、証券会社は顧客資産を自社の資産と分けて管理する「分別管理」が法律上義務付けられている。分別管理が適切に行われていれば、証券会社が破綻しても原則として顧客資産は返還される。
一方で、投資商品の値下がりによる損失は、分別管理や投資者保護基金の補償対象ではない。会社の安全性と、投資そのもののリスクは分けて考える必要がある。
自分に合うIFAを見極めるのが難しい
IFA法人やアドバイザーは、得意分野、対応できる顧客層、所属金融商品取引業者等、報酬体系がそれぞれ異なる。

そのため、「IFAなら誰に相談しても同じ」というわけではない。資産形成を始めたい人、退職金を運用したい人、相続や事業承継も相談したい人では、適した相談先が変わる。
自分に適したIFAを見つけるには、登録状況、所属証券会社、得意分野、手数料体系、担当者との相性を比較することが重要だ。
IFAの探し方や申し込み方についても後述するため、迷っている方は確認しておこう。
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IFAに資産運用を相談する流れ

IFAに相談を申し込む際の流れを確認しよう。
一般的には、以下の流れで進むことが多い。
- 申し込み
- 面談の事前準備
- 1〜3回程度の面談
- 口座開設・金融商品の購入
- 定期的なフォロー・運用方針の見直し
具体的な手順を解説していく。
① 申し込み
まずは、IFA法人の公式サイト、IFA検索サービス、セミナー、紹介などから相談先を探し、面談に申し込む。
初回面談は無料のケースも多いが、IFA法人によっては有料相談や契約後に費用が発生するケースもある。申し込み前に、相談料、面談方法、相談できる範囲を確認しておこう。
② 面談の事前準備
面談日程を調整したら、事前に相談内容を整理しておこう。
現在の家計の状況、保有資産、負債、資産運用の目的、運用期間、リスク許容度を整理しておくと、相談がスムーズに進みやすい。

すでに保有している金融商品がある場合は、商品名、評価額、購入時期、手数料、目論見書や取引報告書を準備しておくと、より具体的に相談しやすい。
③ 1〜3回程度の面談
実際に面談を行い、運用目的や資産状況をもとに、運用方針や投資戦略について相談する。
対面だけでなく、オンラインで相談できるIFAもある。仕事や家事で時間を取りにくい人、近くに相談拠点がない人は、オンライン対応の可否を確認するとよい。
不動産、相続、保険、事業承継なども相談したい場合は、どの分野までIFA本人が対応するのか、外部専門家と連携するのか、別途費用が発生するのかを初回面談で確認しておこう。
一度面談したからといって、必ず契約や商品の購入をする必要はない。提案内容、手数料、リスク、担当者との相性に納得できるかを確認し、必要であれば複数の相談先を比較しよう。
④ 口座開設・金融商品の購入
面談を重ね、納得できる運用方針や投資商品が見つかったら、IFAが所属する証券会社などで口座開設を行う。
口座開設自体の費用は無料のケースが多いが、取引時には商品や証券会社の手数料が発生する場合がある。取引を始める前に、購入時、保有中、売却時の費用を確認しておこう。
また、IFAは顧客から直接、金銭や有価証券を預かる立場ではない。資金の振込先や口座管理の主体がどの金融機関なのかも確認しておくと安心だ。
⑤ 定期的なフォロー・運用方針の見直し
金融商品を購入したら終わりではない。
相場環境、家計状況、ライフイベント、税制や制度の変更などに応じて、資産配分や保有商品の見直しが必要になることがある。
定期的な面談やフォローを通じて、ポートフォリオのリバランスや運用方針の確認を行うことで、長期的に運用を続けやすくなる。
フォローを重視する場合は、相談前に「年に何回面談できるか」「相場急変時に連絡してもらえるか」「担当者が変わった場合の対応」を確認しておこう。
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IFAへの相談は無料?料金体系を解説

IFAに相談を依頼する際、どのくらいの費用・料金がかかるのか気になる人は多いだろう。
費用は大きく分けると、「相談やサポートにかかる料金」と「金融商品の取引や保有にかかる費用」の2種類だ。
料金体系や手数料の確認ポイントを見ていこう。
IFAへの相談料は無料の場合が多いが、事前確認が必要
多くのIFAでは、初回相談や面談を無料としている。ただし、すべてのIFAが無料というわけではない。
IFAの報酬体系には、相談料無料で取引時の手数料から報酬を受け取る形、時間制の相談料を設定する形、年間契約や残高連動型の報酬を設定する形などがある。

また、初回相談は無料でも、提案書の作成、定期フォロー、ライフプラン作成、相続・不動産などの専門相談は有料になる場合がある。
面談前に、以下の項目を確認しておこう。
- 初回相談料は無料か有料か
- 2回目以降の相談料は発生するか
- 提案書作成や定期フォローに費用がかかるか
- 金融商品を購入した場合、どの費用が発生するか
- IFAや所属証券会社がどのように報酬を受け取るか
商品の購入・保有・売却時に手数料や費用がかかる
IFAから提案された商品を購入する場合、金融商品の種類や証券会社、取引コースによって手数料や費用が発生する。
たとえば、投資信託では購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額などがかかる場合がある。株式では売買委託手数料、債券では価格に含まれるコストや為替手数料などに注意が必要だ。
IFAは、顧客が証券会社に支払う手数料の一部を報酬として受け取る場合がある。そのため、無料相談であっても「実質的にどこで費用が発生するか」を確認しておくことが大切だ。
手数料があること自体が悪いわけではない。重要なのは、費用に見合う説明やフォローを受けられるか、商品選びに納得できるかである。
IFAの料金体系を比較するときのチェックポイント
IFAを比較するときは、「相談料無料」だけで判断しないようにしよう。
同じ無料相談でも、提案できる商品、フォロー体制、手数料体系、担当者の経験は異なる。
料金体系を比較するときは、以下を確認しておきたい。
| 確認項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 相談料 | 初回・2回目以降・継続相談の費用 |
| 購入時費用 | 株式の売買手数料、投資信託の購入時手数料など |
| 保有中費用 | 信託報酬、口座管理料、助言料など |
| 売却時費用 | 売却手数料、信託財産留保額など |
| 報酬の仕組み | コミッション型、残高連動型、時間制など |
初めてIFAを利用する場合は、相談料だけでなく、取引後に発生する費用も含めて比較しよう。
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相談先候補として比較したいIFA法人5選

「IFAに相談しよう」と思っても、どこから申し込めばよいか分からない人も多いだろう。
ここでは、相談先候補として比較しやすいIFA法人を5社紹介する。
なお、紹介する情報は公式サイトや金融庁の登録情報をもとに整理している。実際に相談する際は、最新情報、手数料、提案範囲、担当者との相性を必ず確認しよう。
ファイナンシャルスタンダード株式会社
| 設立 | 2012年10月 |
|---|---|
| 代表者 | 福田 猛 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区有楽町2-7-1 有楽町イトシアオフィスタワー16階 |
| 拠点 | 東京、名古屋、大阪、福岡 |
| 登録番号 | 金融商品仲介業 関東財務局長(金仲)第620号 |
| 所属金融商品取引業者等 | 楽天証券株式会社 株式会社スマートプラス |
ファイナンシャルスタンダード株式会社は、金融商品仲介業に加え、投資助言・代理業、生命保険代理店、不動産仲介業なども掲げるIFA法人だ。
公式サイトでは、ゴールベースプランニングや定期面談を重視していることが案内されている。資産運用だけでなく、相続や不動産も含めた相談を検討したい人は、相談範囲や費用を確認してみるとよい。
所属金融商品取引業者等として楽天証券とスマートプラスが掲載されているため、どちらのサービスを利用するのか、取引コースや手数料がどう異なるのかを面談時に確認しよう。
株式会社Fan(投資信託相談プラザ)
| 設立 | 2008年12月25日 |
|---|---|
| 代表者 | 尾口 紘一 |
| 本社所在地 | 富山県富山市二口町5-8-13 |
| 主な拠点 | 富山、東京、宇都宮、大阪、神戸、名古屋、浜松、仙台、福岡、佐賀など |
| 登録番号 | 金融商品仲介業 北陸財務局長(金仲)第35号 |
| 所属金融商品取引業者等 | 株式会社SBI証券 楽天証券株式会社 ウェルスナビ株式会社 ソニー銀行株式会社 |
株式会社Fanは、「投資信託相談プラザ」を運営しているIFA法人だ。全国に相談窓口を展開しており、対面で資産運用を相談したい人にとって検討しやすい。
公式サイトでは、証券会社選び、制度選び、口座開設手続き、資産形成、保険、住宅ローンなど幅広い相談に対応すると案内されている。
一方で、店舗によって取扱商品が異なる場合があるため、相談前に希望する店舗やオンライン相談で対応できる範囲を確認しておこう。
きづきアセット株式会社
| 設立 | 2023年6月 |
|---|---|
| 代表者 | 谷本 圭治 井戸上 敦 |
| 本社所在地 | 東京都中央区日本橋茅場町2-12-10 PMO EX日本橋茅場町4階 |
| 拠点 | 東京、静岡、大阪、佐世保 |
| 登録番号 | 金融商品仲介業 関東財務局長(金仲)第1037号 |
| 所属金融商品取引業者等 | 東海東京証券株式会社 あかつき証券株式会社 楽天証券株式会社 株式会社SBI証券 |
きづきアセット株式会社は、2023年6月に設立されたIFA法人だ。公式サイトでは、IFA・従業員数62名(2026年4月)と案内されている。
同社は、生涯担当制を掲げ、資産運用だけでなく不動産活用、相続・資産承継、事業承継なども含めた相談体制を特徴としている。
複数の証券会社に所属しているため、利用する証券会社や取引コースによって、取扱商品や費用が変わる可能性がある。面談時には、どの証券会社の口座で取引するのかを確認しておこう。
ノーススターアドバイザリー株式会社
| 設立 | 2020年1月 |
|---|---|
| 代表者 | 絵野沢 佑一 |
| 本社所在地 | 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 マークシティWEST22階 |
| 拠点 | 東京、大阪 |
| 登録番号 | 金融商品仲介業 関東財務局長(金仲)第940号 |
| 所属金融商品取引業者等 | あかつき証券株式会社 東海東京証券株式会社 Jトラストグローバル証券株式会社 株式会社スマートプラス |
ノーススターアドバイザリー株式会社は、金融商品仲介業者として登録されているIFA法人だ。
複数の所属金融商品取引業者等に対応しており、資産運用の相談だけでなく、保険や法人向けの相談領域を掲げている。
相談を検討する際は、対応できる商品、手数料、担当者の得意分野、フォロー体制を確認し、自分の資産状況や運用目的に合うかを判断しよう。
株式会社Stock Fine
| 設立 | 2019年11月19日 |
|---|---|
| 代表者 | 松本 大樹 |
| 本社所在地 | 東京都立川市錦町3-5-22 YAZAWA DEUXビル5F |
| 拠点 | 立川本社、新宿オフィス、大阪オフィス |
| 登録番号 | 金融商品仲介業 関東財務局長(金仲)第927号 |
| 所属金融商品取引業者等 | 株式会社SBI証券 あかつき証券株式会社 株式会社証券ジャパン |
株式会社Stock Fineは、金融商品仲介業、コンサルティング業、生命保険代理店を掲げるIFA法人だ。
公式サイトでは、顧客本位の業務運営方針として、手数料の明確化や重要な情報の分かりやすい提供を掲げている。
相談を検討する際は、SBI証券・あかつき証券・証券ジャパンのどの口座で取引するのか、商品ごとの費用やリスクをどのように説明してもらえるかを確認するとよい。
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出典
日本証券業協会「金融商品仲介業者」
金融庁「金融商品仲介業者登録一覧(令和8年3月31日現在)」
日本投資者保護基金「取引をしている証券会社が破綻してしまった場合」
日本FP協会「ファイナンシャル・プランナー(FP)とは」
ファイナンシャルスタンダード株式会社「会社概要」
株式会社Fan「会社概要」
きづきアセット株式会社「企業情報」
きづきアセット株式会社「きづきアセットについて」
ノーススターアドバイザリー株式会社「会社概要」
株式会社Stock Fine「企業情報」
資産運用ナビ「公式サイト」

